【Vol.14】起業失敗談:私が大失敗した“最初の起業”の話!勢いだけでは続かない3つの教訓

起業家として29年目を迎えた今、
あの頃の自分を振り返ると、「よくもまぁ、あの勢いで始めたな」と思います。
今回は、私の“最初の起業”での失敗談を、包み隠さずお伝えします。


■きっかけは「自由になりたい」という衝動

当時の私は20代後半。
大学を卒業してオーストラリアで働いた経験から、
「サラリーマンとして一生を終えるのは違う」と感じていました。

帰国後、いくつかの仕事を経験したものの、
やはり「自分でビジネスをつくりたい」という想いが強く、
勢いのまま独立しました。

事業内容は、“オリジナルギフト商品”の企画販売。
結婚式や出産祝い向けに、特別なメッセージ入りの石鹸をつくる——
そんなユニークなアイデアからスタートしました。


■情熱はあった。でも「現実」が見えていなかった。

最初はワクワクしていました。
パッケージを自分でデザインし、チラシを印刷して、営業にも出かけました。

しかし、すぐに壁にぶつかります。
売れない。問い合わせも来ない。

「こんなにいい商品なのに、なぜ?」と不思議に思っていましたが、
今なら理由がはっきりわかります。


■失敗の理由①|“相手のニーズ”を見ていなかった

当時の私は、「自分がいいと思うものを売れば売れる」と信じていました。
でも、それは完全な自己満足。

お客様にとって“必要かどうか”を考える視点が抜けていたのです。
市場リサーチもせず、競合分析もせず、
ただ「自分の好き」を押し出していました。


■失敗の理由②|“お金の知識”がなかった

ギフト商品なので、在庫を抱えるビジネスモデルでした。
原材料費、パッケージ代、印刷費、広告費——
どんどん出費は増えていくのに、売上は立たない。

キャッシュフローという概念も知らず、
手元の資金が尽きた瞬間、事業は止まりました。

「黒字倒産」という言葉を、身をもって体験しました。


■失敗の理由③|“一人で抱え込んだ”

さらに、誰にも相談できませんでした。
プライドもあり、「失敗を認めたくない」という思いが強かったのです。

でも、人は一人では立ち直れません。
孤立すれば判断が鈍り、ミスを繰り返します。
結局、資金も心も尽き、最初の事業は終わりを迎えました。


■そこから学んだ3つの教訓

今思えば、この経験こそが私の原点です。
失敗を通じて、次の3つを学びました。

1️⃣ 「ビジネスは相手の満足で成り立つ」
 自分のやりたいことではなく、「誰が何に困っているか?」を出発点にする。

2️⃣ 「数字は冷静な判断をくれる」
 感情や勢いではなく、キャッシュフローを理解する。
 数字を見てこそ、事業は安定します。

3️⃣ 「仲間と繋がることで、心が折れない」
 同じ方向を向く仲間がいれば、何度でも立ち上がれる。


■失敗は、未来への“通過点”

最初の起業は、間違いなく失敗でした。
でも、今振り返ると「この経験があったからこそ今がある」と言えます。

起業に“成功の近道”はありません。
失敗を恐れず、学びながら前進すること。
それが“本気の起業”の唯一のルートです。

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